「…………」
「あ、あのぉ……お久しぶりです(汗)」
「…………」
「…………」
「えと、その、あ、あけましておめでとうございます(汗)」
「ボクらは年中喪中だけどね」
「あぅ」
「前回は……えーと、11月21日ねー。ふーん」
「あぅぅぅ」
「2ヶ月って長いよねぇ。2ヶ月あったらいろいろできるよね」
「ぅぅ……は、はいぃ、そ、それがその、バルキリーさんは途中でオーバーホールですし、私もちょっと他の任務が入りましてっ、そのっ(涙目)」
「いちいち媚びてんじゃないわよっ!」
「言い訳してるヒマがあったら早く進めたまえ。さすがに、これはボクも弁護できないよ」
「す、すみません……」
「ホラホラ、最初の質問から行きましょうか」
「うう、は、はい(おどおど)」
   
「【奈落への抗い】だけど。これって、『アクションのタイミングで使ったラピッドのマニューバ』のコストも軽減されるの?」
「えと、『ラピッドのマニューバ』を、アクションとして使った時、ですよね……?」
「そーよ」
「あ、その場合は軽減されません。あくまで、タイミングに『アクション』って書いてあるマニューバだけですっ」
「ふむ。【援護】や【先読み】でも同じということかな? これらも効果に『アクションマニューバ』とあるからね」
「ですですっ」
「つまり『ラピッド』は、『アクションと同じタイミングでも使える』であって『アクションでもある』わけではない、と」
「アンタ、前にも『アクションとしてなら何回でも使えるわけではない』って言ってたっけ」
「はいっ、ですので【奈落への抗い】でも同じことが起きるんですっ」
「だろうね。【奈落への抗い】は十分強いし」
「へー? そーなの?」
「例えばキミなら、『奈落』にさえ行けばコスト1で【日本刀】や【鉄球鎖】が使えるんだよ? つまり毎カウント攻撃できるんだ」
「つよっ!? え? でも『奈落』まで行くだけでたいへんなんじゃない?」
「【作戦】【発勁】【ワイヤーリール】などを使えば可能だろう。チームプレイが重要だし、その戦法一本では難しいだろうけど」
「うう、私は『奈落』にいることも多いのでやめてほしいですわ……」
「じゃー、なおさらね。今度その陣形も試してみようかしら」
「や、やめてくださいー(泣)!」
「ほらほら、じゃれてないで、次に行くよ」
   
「こんなヤツと、誰がじゃれるってーのよっ! 次! 【看破】で【第二形態】って無効化できるの?」
「え? それは……」
「おっと、それはコートであるボクが答えようか。とりあえず、できないよ」
「へー。なんで? シナリオとしてNCが困るから?」
「ちっ、ちがいますわっ! 普通に書いてる通りのことですっ!」
「どうどう。順を追ってちゃんと説明するよ。まず、【看破】は効果にも書いてあるが、あらゆるマニューバを無効化できるわけじゃない」
「(チッ)確かに書いてるわね。『ラピッド』『ダメージ』『ジャッジ』のマニューバを1つ打ち消す……つまり『オート』『アクション』は打ち消せないわけね?」
「そういうことだね。そして【第二形態】は『ダメージ』ではなく『オート』だ。打ち消すことはできないよ」
「そういうことですわっ♪」
「アンタが威張ることじゃないでしょーがっ」
「♪~」
「人の言うこと聞きなさいよ……」
「そんなわけだから、マニューバのタイミングには気をつけて使った方がいいよ」
「ええ♪」
   
「イラッと来るわね……次、戦闘の処理についてっ。『ターン終了時』とか『戦闘終了時』の処理が複数ある場合、正しい処理順番ってあるの?」
「いえっ、そんなものはありませんわ♪」
「……(ぴきっ)」
「まあまあ」
「『ターン終了時』『戦闘終了時』の処理が複数ある場合、PLが任意の順番で処理を行ってかまいませんわ」
「うーん、たとえば【失敗作】を持ったドールが、ターン終了時に【うじむし】を損傷させた後、【うじむし】の効果で【うじむし】を修復してもいいということかな?」
「ですっ♪」
「戦闘終了時に、未練の発狂効果を処理する時。その前に『たからもの』の効果で狂気点を減らして、発狂を解除してもいいってこと?」
「はいっ♪」
「へ、へぇ、ずいぶん都合がいいんだね(かわいいなぁ)」
「もちろん、わざと不利にしてもかまいませんけど。余裕がなければ、有利に処理すべきですよ~♪」
「(ケッ)わかったわよ。じゃあ、これはここまででいいわ」
「(こっちもかわいいなぁ)円満に解決してるんだから、いちいち目くじら立てるものじゃないよ(なでなで)」
「な、なんで私を撫でてんのよっ!」
(久しぶりにうまく答えたんですから、褒めてくれてもかまいませんのに……)
   
「き、気を取り直して次よっ! 『楽園』以外からドールが逃走してもかまわないの?」
「そのあたりはNCの裁量次第かと思いますけど……基本的には不可ですわ」
「(ほう)で、キミの言う裁量次第というのはどういう状況なんだい?」
「そーよ、できないならできないでいいじゃない」
「はい~、原則的に、ドールの皆様は『楽園』からしか逃走はできないんです。私たちサヴァントの場合は、逆に『奈落』から逃走ですわ」
「初期配置の制限などから考えて妥当な基準だね。それで?」
「NCの想定したシチュエーションによっては例外もありえます。敵を突破して『奈落』から逃走させる……というシナリオなんて想像しやすいですよね?」
「あー、確かにそーね。敵陣突破してどっかに突入ってことかー」
「他にも、『地獄』にある通路から逃走したり、他エリアの姉妹が移動するまで持ちこたえて『煉獄』から逃走、なんてのもありえますわ♪」
「なるほど、そういった変則的な勝利条件を持たせることで、シナリオに多彩さを持たせるというわけだね」
「はい♪」
「(呆)…………はっ!?」
(にやにや)
「そういうわけで、原則ですけど、NCのシナリオによって変更して構いませんわ♪」
「へ、へぇ、なるほどねぇ(赤面)」
「セッションを盛り上げるためなら、外れてもかまわない原則ということだね。了解したよ」
「はい♪ ありがとうございます~」
「な、何を調子に乗ってるのっ! まだまだ逃走についての質問はあるんだからね!」
「そうだね。今回のメインは、移動と逃走だ」
「はいっ!(ぐぐっ)」
   
「(ぬぐぐ)い、いちいち媚びた態度とらないのっ! 次は移動距離と逃走について! 移動2以上の移動マニューバなら、『花園』より遠くからでも逃走できるの?」
「そっ、それはできませんっ」
「ふーん。どうしてよ」
「P107の『逃走』の項目でも書いてますけど、PL側のドールが逃走を宣言するには『楽園』にいなきゃダメなんですっ」
「ふむ、まず『楽園』にいることが条件か」
「はいっ、さっきも言った通り原則であって、シナリオによって変更されることはありますけれど」
「そのエリアにいないと、逃走判定を試みることはできないってことね?」
「ええ、もともとそう書いておりますわ」
「わかりにくいのよ、調子に乗ることじゃないでしょ」
「いやいや、ルールの疑問点にはこのくらい自信を持って答えてほしいよ(なでなで)」
「も、もう! 私は偉いんですからね! 子供扱いしないでください!(てれてれ)」
(顔がツンデレにすらなってないじゃん……)
   
「しかし、ここで逃走判定についてはちゃんとまとめないとね。以前は行動判定と同じ、みたいなことを言ってたけれど、いろいろと違うんじゃないのかな?」
「……はい?」
「とりあえず行動判定では可能な、次のことができるかどうか、ちゃんと示すべきだよ」
   

 ○関連するパーツか記憶のカケラを使用してサイコロを最大+3個する
 ○大失敗時に使用したパーツの損傷
 ○判定に対する支援や妨害
 ○NCによる逃走の難易度の修正
 ○狂気点による振り直し

「ふぇっ!?」
「『行動判定と同じ』なら、これらは全て可能なはずだが」
「そーいや、そーね」
「あ、あう。それはその、10面体サイコロを振って1以下なら大失敗、6以上なら成功、11以上なら大成功って意味で同じってことで、えと、そういうつもりじゃ……」
「同じって言ったよね?」
「うっ」
「言ってたわねー」
「ううっ」
「それじゃ、『逃走判定』は『行動判定』とは明確に違うんじゃないのかな?」
「……ご、ごめんなさいー!」
「前言ってたのは間違いってこと?」
「そ、そうなっちゃいます……(ぶるぶる)」
「ふぅん、それじゃーどう違うわけよ?」
(あれ?)
「(おや)これについては、今回の移動に関するエラッタとも関係するね」
「か、重ね重ねすみませんっ」
「キミは、ちゃんとわかっているか不安だなぁ」
「そーねぇ、ここはコートのアンタが説明した方がいいんじゃない?」
「うう、説明役は私のはずですのにぃ……(困)」
「どーせ説明できないんでしょ。おとなしくしてなさいよ(呆)」
「……はいぃ(ぎゅっ)」
「く、くっついてるんじゃないわよっ」
「……さて、まずは逃走判定の処理について客観的に並べてみるよ。順番にするとこうだ」
   

①楽園に移動する。

②通常のアクション、またはラピッドタイミングとして、[対象のドール]を[楽園]から、[舞台外方向]に移動する移動マニューバを宣言する(この際に移動1以上が必要)。

③もし、ラピッドタイミングによる割り込みで移動妨害が入るなどして、移動が0以下になったならば逃走できない(逃走判定を行えない)。

④通常の移動解決の代わりに逃走判定を行う。この判定はジャッジタイミングを発生させる(支援・妨害が可能)。

⑤判定の結果に応じて、以下の処理を行う。
 判定大成功→舞台から取り除く
 判定成功 →舞台から取り除く
 判定失敗 →楽園に残る
 判定大失敗→楽園に残る。ターン終了まで逃走できない

⑥舞台上に使用者が残り(逃走に失敗し)、後続処理があるならば、処理適正を判断した上で継続する。

「ふ、複雑ねぇ……これを全部しなきゃいけないわけ?」
「む、難しいですねぇ」
「キミたち、文字数で勝手に結論づけていないかい? ②については、今は無視していいよ。移動マニューバを使うという意味だと思ってくれ」
「③は、とりあえず移動妨害が発生したらダメってことね?」
「『ラピッド』での移動なら、さっき言ってた【看破】で無効化もありえますわね」
「その通りだよ。ともあれ、移動ができなければ逃走判定はできない」
「逃走判定じゃ、『ジャッジ』タイミングも発生するのね。行動判定とはこの時点でずいぶんと違うんじゃないのー?」
「そ、そーなんですぅ、ごめんなさい……(ガタガタ)」
「……はー、相手してらんないわ。続けてちょーだい」
「ああ。『ジャッジ』タイミングで『支援』『妨害』が可能になることは、忘れがちだから重要だね」
「で、でも、戦闘中の判定だから普通じゃないですかーっ」
「切断判定だって、言われなきゃできないと思っちゃうことあるでしょーが。⑤は元々のルールどおりね」
「そうだね。目新しいことではないはずだ。ポイントは③と④だよ。②については、移動のエラッタを適用したものだからね」
「確かに思ったよりはわかりやすかったわ」
「とはいえ、これで全てではない。以下の3点が補足事項だよ」
   

 ○「通常の移動解決の代わりに逃走判定を行う」ため、逃走判定ではパーツ・記憶のカケラなどによってサイコロ数を増やすことはできない(よって、大失敗によるパーツ損傷は起こらない)。
 ○NCは逃走の難易度に修正を加えることができる。
 ○狂気点による振りなおしができる。

「あぅ、1つ目についてはホントにすみません……(汗)」
「最後のはわかるけど……2つ目のってどーなの? NCが好き勝手できすぎない?」
「そ、それは違いますっ! 逃げるべきでない時、逃げないよう勧めたり、逆の場合に逃げやすくできますものっ」
「そーいえば、修正ってもマイナスだけじゃなかったわね」
「そうだね。舞台によって逃げやすい、逃げにくいというのもあるだろうけれど、シナリオやカルマに則っているかどうかも重要だろう」
「それと、NCとPLの出目にもよるかと思います……」
「あー、あるわねー、全然当たらなかったり、バカスカ大成功したり」
「そんな状況を打開する補助として、修正を与えることもあるわけだ」
「ですねっ♪」
「調子に乗るところじゃないでしょっ! まとめるとこーなるわけね?」
   

 ○パーツ・記憶のカケラは使用できない(大失敗による損傷も起きない)
 ○判定に対する支援や妨害は可能
 ○NCによる難易度の修正は可能
 ○狂気点による振りなおしも可能

「は、はい……そうなりますぅ(おどおど)」
「それと、逃走がらみのエラッタもあるね。ついでだから、ここで説明しておこう」
   

●P107 <逃走> 左列4~5行目
誤:これは「楽園」にいるドールのみ、試みることができます。
正:これは「楽園」にいるドールのみ、試みることができます(サヴァントの場合は逆に「奈落」から逃走します)。

「さ、さっきも言った通り、サヴァントの場合は『奈落』からということで……」
「わかったわよ。さっきの通りね(ひらひら)」
「サヴァントでも『楽園』から逃走できるように受け取れるからね」
「あ、あと、ドール扱いのサヴァント……姉妹の仲間になった子なんかは、NCの任意でかまいませんっ」
「フツーのドールと同じに扱ってもいいってことでしょ?」
「は、はいっ、元々P127には書いてあったんですが……『逃走』ルールにも書いておかないとわかりにくいかと思いまして……」
「そりゃ、わかりにくいだろうさ。『楽園』からしか逃げてはいけないように思えるよ」
「サヴァントを使うNCが一番混乱するんじゃないのー?」
「う、ううっ、すみません~っ!(えぐえぐ)」
「いちいち泣いてんじゃないわよっ! まだ移動の話が残ってるでしょうがっ」
「……うん、暴力沙汰は減ってけっこうだね。これも、ボクから説明しようか。修正は以下の通りだよ」
   

●P79、197 『マニューバの効果』における『移動X』の項目内容
誤:射程内の対象を舞台見取図においてエリア「X」個だけ移動させます。通常は自身を対象としますが、他対象に使用できるマニューバもあります。その際は、対象を使用者の任意の方向へ強制的に移動させることが可能です。
 ただし、「楽園」か「奈落」から舞台の外へ移動するには「逃走」のルールによる自発的な移動が必要です。移動距離に関係なく、必ず「楽園」か「奈落」で停止してください。

正:舞台見取図において、射程内の対象をエリア「X」個だけ移動させます。[移動させる対象]と[移動元の場所]、[移動させる方向]を宣言してください。通常は「X」個、「移動妨害」などが有ればその分を増減した数値を移動距離として、対象を宣言方向に移動させます。通常の移動宣言で舞台の外に出ることはできず、舞台の端のエリアで移動を終了します。
舞台の外に出るためには、「逃走」の形で特別な移動を宣言しなければなりません。P107「〈逃走〉」のルールを確認してください。

   

●P79 『移動X』横に欄外追加
移動の宣言:たとえば『[しかばねソロリティ]を[煉獄]から[奈落の方向]へ移動させます』という風に宣言する。

「うへぇ、こりゃまた全面的な修正ねぇ」
「す、すみません~(汗)」
「これは逃走ルールの詳細説明も一部含まれているね。しかし、重要変更は宣言についてだよ」
「……ぱっと見、手順がややこしくなってるだけみたいだけど。どう違うわけ?」
「それが、そのぉ~……」
「ああ、ボクが説明するよ。通常は、この細かい処理は気にしなくていいよ。ただ、順序に迷った時に注意してほしいんだ」
(うう、説明できることがありません……)
「何か迷ったりしてたっけ?」
「代表的なのは【けもあし】だね。『移動1~2』という強力な効果だけど、『移動妨害』を受けた際どうするか、前のままでは困るんだよ」
「あ、【長い脚】もですっ」
「えーと、移動方向言って、移動使うのよね? 『移動妨害』はラピッドだからこのタイミングで使用しなきゃいけないわけ?」
「そうなるね」
「で、『移動妨害』されるかどうか、決まってから移動距離を決めていいってこと?」
「その通りだよ。最初に移動距離を宣言すると、『移動妨害』側が有利すぎるからね」
「あ、あとは、『逃走』のルールでも言ってたことでっ、一気に『花園』から移動2で逃走したりできないってことです~」
「ま、【けもあし】とか『移動妨害』とか絡まなきゃ、そこまで気にしなくていいってことね?」
「細かく提示されていることを気に留めては欲しいけれど、そうとも言えるね」
   
「で? 今のがメインみたいだったけど、どーせ他にもエラッタはあるんでしょ?」
「あぅ、すみません……あります……」
「では、ボクはそろそろ休ませてもらうよ。次はキミから説明してもらおう」
「は、はい。まずは次の2つが同じ理由から修正ですっ」
   

●P67 【奈落の引力】の効果
誤:バトルパートにおいて、現在位置から「奈落」側に移動する際の、移動マニューバのコストが-1(最低0)される。
正:バトルパートにおいて、現在位置から「奈落」方向への移動マニューバを自身を対象として宣言する際、そのマニューバのコストが-1(最低0)される。
   

●P142 【楽園の蹂躙】の効果
誤:バトルパートにおいて、現在位置から「楽園」側に移動する際の移動マニューバのコストが-1(最低0)される。
正:バトルパートにおいて、現在位置から「楽園」方向への移動マニューバを自身を対象として宣言する際、そのマニューバのコストが-1(最低0)される。

「えーと、やっぱり、さっきの移動宣言の修正の話?」
「そ、それもありますけど『自身を対象として』が入ったんですーっ」
「そーすると何か変わるワケ?」
「はいっ、【発勁】【ワイヤーリール】なんかで、当人以外がそのドールを移動させても、【奈落の引力】の効果は発動しないんです!」
「ふむ、なるほどね。さっきの『逃走』の手順では、当人以外がそれらを使って誰かを逃がそうとすることも可能だった。けれど、ここでは無理なわけだ」
「そりゃまー、そーでしょね。私は使えないとばっかり思ってたけど……確かに元の文だと、使えるようにも読める、か」
「【パイルバンカー】とか、相当面倒なことになるだろうしね」
「ええ、ですので細かいですけど修正しましたわっ」
「ま、いーでしょ。それじゃ残りをさっさと片付けなさいよ」
「つ、次はこれですわっ」
   

●P106、198 『攻撃判定表』11以上の項目
誤:[判定値-10]点の追加ダメージ
正:ダメージを[判定値-10]上昇

「へぇ、『攻撃判定表』に手を入れたのか」
「同じこと言ってるみたいなんだけど……何が違うの?」
「その、実は追加ダメージって書いていると問題でして……」
「何か問題あったっけ?」
「『追加ダメージ』ですと、つまりその、攻撃が当たってダメージ発生した後に、追加ダメージを与える『ダメージ』タイミングが発生するみたいに見えてしまって……」
「ははぁ、なるほど。大成功を複数の『防御』や【再生】で打ち消されるかもしれないからね」
「そのあたり、表記で誤解を招いてしまう……というか、そう読むほうが正しいくらいでしたから……」
「いい加減な書き方ねぇ」
「うう、ごめんなさい……」
「目ぇそらしてんじゃなーい! ちゃんと前向いて残りもやんなさい!(がしっ)」
「ひっ!」
「へぇ、いいお姉さんしてるね」
「るっさい! 泣き出すばっかでロクに進めないんだから、しょーがないでしょっ! 実用性重視よ! オートマトン的に考えて!」
(彼女がオートマトンなのは、ゾンビクイーン君より違和感があると思うんだが)
「ううっ、と、とりあえず、次が最後2つですっ」
   

●P134 ネメシスの悪意点
誤:8
正:9
   

●P166 キャンペーンシナリオ1のボスデータ胴パーツ
誤:【アーマースキン】
正:【スチールボーン】

「…………」
「…………」
「え、えっと、ネメシスさんについては脚の【ほね】を1つ減らしていたつもりだったそうで……キャンペーン1のボスさんについては、入れ替え続けてる途中で名前変更ミスを……」
「細かく説明しなくていーわよ、わかるから」
「そ、そーなんですかっ、すごいですね」
「……いいの、これ?」
「ボクに振らないでくれよ。これで困るのはNCだからなぁ……ドールのボクたちがどうこう言うことじゃないけど……」
「ネメシスが今までより悪意高くなったことに注意ねぇ」
「むしろ今まで低かったことが問題なんじゃないかな」
「は、はひ……」
「ネメシスはけっこー強いし、納得だけどー」
「単体で見ると、キミより手ごわいよね」
「ひどっ!? ひどいですよっ!? 私にとっては彼女だって盾ですのに!」
「盾役がいなきゃ、弱い盾呼ぶか妨害しかできないクセに」
「そそそ、そんなことありませんーっ!」
「ほらほら。今回のエラッタが終わっても、ネクロニカの全ての問題が解決したわけじゃないんだろう」
「そーよ、次回に向けてちゃんと告知しときなさいよ」
「うっ……わ、わかりましたわぁ。以下が目下審議中のことですの……」

  • 【衝動】【援護】の問題
  • 【奈落の引力】の問題
  • 【災渦】の問題
  • 【無限解体】の問題
  • 【背徳の悦び】の問題
  • 【パイルバンカー】の問題
  • 【ゾンビボム】【リミッター】の問題
  • 【キャンサー】【ガントレット】の問題
  • 移動の宣言と処理の問題
  • ダメージタイミングの問題
  • 全体攻撃の問題
  • (new)ダメージ付属効果発生のタイミング
  • 「同時攻撃」が起こす問題
  • 『逃走判定』と『行動判定』の処理差異の問題
「ん? 『ダメージ付属効果発生のタイミング』というのは増えたのかい?」
「は、はひぃ、増えちゃいましたぁ」
「……次にはせめて半分くらいにしなさいよ」
「うう、わかりましたぁ(汗)」
   
「ずいぶんと彼女に対して丸くなったね」
「……怒鳴ってもどうせ、進みゃしないって言ったでしょ。それだけよ」
「いい傾向だよ。彼女はサヴァントだけど、協力状態にある。想いの拠り所にできるなら、すべきだよ」
「…………」
「ルール的に言うなら、『ゾンビクイーンへの未練を獲得した』というところかな?」
「勝手なこと言わないでよ」
「あまり悲観的に未来を考えるものじゃないさ」
「…………」
「よし」
「なに?」
「今日はとりあえず、一歩進んだご褒美をあげよう」
「は? えっ? ちょっ、アンタ何をっ……!」





戻る

(C)2011 Ryou Kamiya/Tugihagi Honpo / (C)Patch Works